ロッキーカップ

ロッキーカップ

【結論】一日の行動が終わっってテントから外を眺めながらこういうのでお茶飲んだり酒のんだりして一服する、そういうことのために山に入るし、飽きることはない。

最近はあんまり使わないのかな。シェラカップってあるじゃないか。そう、あれです。
高校生のころにはもちろんあって、山岳部ではそれを使ってるやつも多かったんだけど、あの薄いどんぶりみたいな形がきらいで。なんか、飲むときに口のわきからこぼれそうじゃないか、テントの中でさ。

そんなとき、会津若松の「アルペンハウス」で買ったのがこれ、ロッキーカップです。
はじめに買ったのが大きい方で、これで450mlくらい入ります。もちろん火にかけても大丈夫だから、自転車の旅中はこれで豆缶とかシチュー缶温めたりコーヒ―沸かしたりしたもんだ。
飲み口のフチが熱伝導率が低い金属でできてるから、熱い飲み物を入れても熱くなりにくいんです(これはシェラカップも同じ)。 とはいえ火にかければやっぱり熱くなるから、飲む用にもう一個、小さいのも買いました。こちらは200ml少々。

いくらぐらいだったのかな。大きい方が2500円くらい、小さい方が2000円くらいだったんじゃなかろうか。
高校生にはちと高い買い物だったが、なんかこれは長く付き合うモノになりそうな気がしたんだな、きっと。そのとおり、長い付き合いになりました。買ったのが15歳ころだから、もう30年ですな。たき火にも平気でかけてたからあんまり大事に使ってたとは言えないんだけど、呆れるくらい丈夫だぜ。

今、売ってないらしいですね、これ。
あと山道具屋で似た形の探してもチタンばっかりだしね。チタンの鍋とかカップって火にかけるとなんか嫌な気分になるじゃないか(ならない?)。無理して買っといてよかったな。もっと買っとけばよかったな。一ダースくらい。どうやら中古でも高く売れるらしいじゃないか。売らないけど。

そんなわけでいまだに愛用のロッキーカップ。
普段はデスク上のごちゃごちゃしたものを入れるのに使ってます。
あと、家ですごく小さな鍋を必要とする時があるじゃないか。ウナギのたれをちょっと追加して作ったり、、削り節を煎ってオカカ作ったり、とかね。そういうときに450mlの方はよく活躍します。まあ、炒めもんすれば焦げますが。焦げても全然大丈夫。

さすがに重いので、山に2個セットで持ってくことはなくなりました。小さい方だけですな、山には。

テントたてて日が落ちる前にこれでコーヒーとか酒を飲んでぼーっとするとき、その心情を説明するのは難しいんだか、そういうことのために自分は山に入るのではないかと思っている。いつになっても飽きることは、ない。

 

俳優の足

白状するが私は舞台上の俳優のことなんてほとんど足しか見ていない。こういうことを言うと、ひどい人、嫌い、もっと私をみて、とか言われて面倒だから、ウンそれは例えだよ比喩だよ、つまり足を見ることを通して俳優という人そのものを見ているんだよワタシは、とか一応言っておく。で、そいつが帰っていなくなったらまた言うが、私は俳優のことなんてほとんど足しか見ていない。

ということに気が付いたのは数年前、ある芝居を札幌で見ていたときだった。見ながら考え事をしていたのだからきっとあんまり面白い芝居ではなかったのだろう。で、次に別の芝居を見る時に確認した。「ワシは俳優の足しか見ていない」。

日本の現代演劇の教科書に俳優の足についての記述があるのかは知らないが、スタニフラフスキーのには似たようなことが書いてあった。それは確か座り方、「俳優が舞台上でイスに座って何もしないでいること」、みたいなことだだった。はず。

昔読んだ新劇の教科書みたいのには、いろんな歩き方のことが確か書いてあった。
でもそれは、いろいろな歩き方、つまり、形態模写にほとんど近いものだった。はず。
私の考える「俳優の足」とは、明らかに違う。アプローチがまったく違う。

で、少し考えれば、日本には歩くこと、俳優の歩み、にほとんど特化したといっていい舞台芸術があることを思い出す。それはもちろん、能であり、狂言だ。畳の上で足袋を履いて行われる舞踊、舞、その他芸能もこれにあたるだろう。
で、想像する。能舞台で、お座敷で、檜舞台で、いったいなにを根拠に人は一歩を踏み出すのだろう?次の一歩を踏むのだろう?

俳優の足を見ながら、以前あるひとが舞台稽古中に俳優に言った言葉を思い出す。
「あんたほんとに歩けるの?」

私は舞台上の俳優のことなんて足しか見ていない。足がすべてを律する。

文化庁 平成30年度「劇場・音楽堂等機能強化推進事業」

 

文化庁の平成30年度「劇場・音楽堂等機能強化推進事業(仮称」の募集が始まりました。
今年度までの「劇場・音楽堂等活性化事業」からの名称変更ですね。

私が来年度事業で申請作業を行うのは、その中の「劇場・音楽堂等間ネット―ワーク強化事業」です。申請期間が12月15日~25日なので、ちょっと急ぎの作業です。

申請作業中の全国の公演制作の皆様、がんばりましょう!

GORO S-8

GORO S-8

【結論】好きな靴を履いてけばよろしい。革の重登山靴だろうと、地下足袋だろうと。その靴履いて山に入ったら何が起こるかを知っていてそれに対応できればよろしい。山は自由だ。

巣鴨にあるオリジナル登山靴専門店、ゴロー、の、S-8。

以前使っていた新素材の靴がウレタン部分からばっくりはがれてしまい、数年で使えなくなる靴はもう嫌だなあと思ってたところこの靴に出会いました。

最初のオイル塗りと磨きから始まり、手入れも面倒、ゴアじゃないから蒸れるときは蒸れる。そして今どきの靴に比べればかなり重いです。私のは、片方1165グラムです(紐、インナーソール除く)。重い!

だから、それも含めて好きな人向き。私は、好き。この靴でまた登りたいな、と思ってしまう。

「完全オーダー」「納期2か月待ち」とかのコメントを見かけたが、んなこたあない。私は買いに行ってすぐ持ち帰ったよ。右26.0、左26.5です。サイズあれば左右違ってもその場で買えます。0.25ミリ刻みはオーダーみたいだな。

※2018年10月29日追記
久しぶりにお店のHP見たら、S-8が”受注生産”となってますね。どうなんでしょ。前からそのように記載してあったような気もするし。検討中の方はお店に聞いてみたらよろしいかと。
それと、インナーソール使う方はそれも持参された方がよろしい。特に厚みのあるやつ使う方は。お店でかなりきっちり採寸してくれるから、あとでソール追加すると少々指がキツくなるよ(私)。靴下も持参すればなおよし(お店にもあります)。
以上追記でした

ところで、靴紐ってプラプラすると気持ち悪いから、

ゴムひもで留めてます。ゴムひもをリングに通して輪っかにして反対側のフックに留める、ね。これは以前の靴でもやってました。
つまり、こうなります。

ぷらぷらしなくて快適ですよ。

【使用上の諸々】

・購入時は、いわゆる裏革で薄い黄土色なのですが、すぐにワックス(専用、お店で売ってる)を塗って、塗って(どんどん吸い込むから缶半分近く使う)、ブラしかタワシで磨きます。すると、テッカテカのツルッツルになります。こうして防水性を確保するわけですな。そして、毎回使用後は汚れ落とし&ワックス&磨き、たまーにミンクオイルで栄養補給。このあたりの初期設定と手入れに関しては、買うときに丁寧に教えてくれます。

・採寸とサイズ決定は2階のお姉様が非常に丁寧に(テキパキと)やってくれます。私の足の爪を見て一言、「今の靴が小さいですね。下りでつま先に負担かかってますよ」だってさ。

・セミワンタッチアイゼン使ってます。エーデルリッド(EDELRID)のシャークです。
このアイゼンは、前の金具を取り換えることで、ワンタッチにもセミワンタッチにも、さらにはプラの山スキー兼用靴にもはまる、なるなかなかの優れモノ。

ワンタッチの金具(前)がはまるかなと思ったんだけど、ソールがでかくてギリギリ入りませんでした。セミワンタッチで使用するには全く問題なし。心配ならアイゼン買うときに靴持参で試しましょう。

この靴のビブラムソール、でかくてゴツイんだよな。

・冬は、日帰りの旭岳、本州の八ヶ岳数泊くらいなら大丈夫。でも、革だから確実に湿気吸います。靴下はケチらずいいものを。インナーソール入れてます(また後日)。

こんな重い靴履いてる私だが、地下足袋ですたすた夏道降りてく沢屋の人とか、東北の山なんか行くとよくいる長靴で入ってる地元のおっちゃんとかみると、ああ、山は自由で良いなあと思います。